自閉症という診断があるAちゃんの保護者様より質問がありました。
Aちゃん「○○へ行きたい!」
お母様「行こうよ!」
Aちゃん「どこへ?」
お母様「○○だよ、だって、今、Aちゃん、○○へ行きたい!って言ってたじゃない。」
こんな会話が多い、なぜなのでしょうか?どうすればよいでしょうか?とのご相談でした。
情景が浮かんできて、Aちゃんらしい、と思いました。
Aちゃんの「○○へ行きたい!」という要求に対して、お母様は「行こうよ!」と応じています。とても自然なやりとりです。
この時の「行こうよ!」の意味は「いいよ!(Aちゃんが行きたい○○へ行こうよ!)」です。
自閉症と診断されている子供たちの中には、会話の流れの中で、言葉の背景にある話し手の意図(伝えたかったこと)を汲み取ることが難しかったり、時間がとてもかかったりする子がいます。
Aちゃんは、お母様の「いいよ」という意図を、汲み取ることが難しく、「行こうよ!」という言葉を、会話の流れから切り離した状態で、字面通りに受け取って、「どこへ?」と返したのかもしれません。
※もちろん、他の背景も考えられます。
私は常々、Aちゃんのような特性がある子は、会話の中で省かれた部分についてもイメージすることに時間がかかるので、余裕があれば、会話の中で省かれやすい主語等を入れながら伝えること、意図をそのまま言葉にしてみること等をお勧めしています。
けれど、いろんなことが起こる毎日の中で、いつもいつもそのようにすることは、難しかったり、負担になったりすることもあります。
大切なことは、「?」と感じた時に、Aちゃんのように質問できること、そして、その質問に「あれ?」と感じても、お母様のようにやりとりを続けて、結果的にお互いの伝えたいことが伝わることだと思っています。
子供たちは、行きたいところへ行けると嬉しいと思います。そして、我が子の嬉しそうな表情も、保護者の皆様は嬉しいと思います。
そんな時間が増えるといいな、という願いも込めての言葉の支援です。
※ご紹介したことは1つの例です。同じ診断名でも必要な支援は一人ずつ異なりますので、通われている機関等へご相談ください。
DIVERSE・ダイバースは子供たちの多種多様な夢を応援します。
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※生活保護世帯等が塾等に使用できるクーポンや支援金等の対象事業者として認められているケースもあります。ケースバイケースですので、お住まいの自治体の相談窓口へご確認ください。